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西洋古典
「死はなにものでもない」─キケロー『老年について』(66節)
キケロー『老年について』(66節) キケローは『老年について』(De Senectute)の中で大カトー(老人の鑑として登場)に次のように語らせています。(66節) Avaritia vero senilis quid sibi velit, non intellego;老人の貪欲さが何を自らに求めているか... -
ラテン語格言
Summum jus summa injuria.
語彙と文法 「スッムム・ユース・スッマ・インユーリア」と読みます。summumは「最高の」を意味する第1・第2変化形容詞 summus,-a,-umの中性・単数・主格です。文の主語です。jūsは「正義、法」を意味する第3変化名詞 jūs,jūris n.の単数・主格です。summa... -
ラテン語格言
Horror ubique animos.
「ホッロル・ウビークゥェ・アニモース」と読みます。 horrorは「恐怖」を意味する第3変化名詞 horror,-oris m.の単数・主格です。 ubiqueは「いたるところで」を意味する副詞です。 animosは「心」を意味する第2変化名詞 animus,-i m.の複数・対格です。 ... -
ラテン語格言
Tempore cuncta mitiora.
「テンポレ・クンクタ・ミーティオーラ」と読みます。temporeは「時間」を意味する第3変化名詞 tempus,-poris n.の単数・奪格です。「時間によって」(手段の奪格)とも「時間の(流れの)中で」(時間の奪格)とも解釈できます。cunctaは「すべての」を意... -
ラテン語格言
Pedibus timor addidit alas.
「ペディブス・ティモル・アッディディト・アーラース」と読みます。 pedibusは「足」を意味する第3変化名詞 pes,pedis m.の複数・与格です。 timorは「恐怖」を意味する第3変化名詞 timor,timoris m.の単数・主格です。 addiditは「加える」を意味する第3... -
ラテン語格言
Quisque sibi proximus.
語彙と文法 「クゥィスクゥェ・シビ・プロクシムス」と読みます。quisqueは「各人、おのおの、めいめい、だれでも、なんでも」を意味する不定代名詞 quisque,quaeque,quidqueの男性・単数・主格です。sibiは3人称の再帰代名詞 suī(自分)の男性・単数・与... -
英語とラテン語
自由と責任
自由と責任 「自由」という漢字は、元来は欲望からの解脱(げだつ)を意味する仏教用語に由来する。何ものにも拘泥しないとらわれない心が「自由」ということになる。一方で、「自由」と聞けば、私たちは「思うまま、気まま」という言葉を連想する。昨今の... -
ラテン語格言
Quid faciant leges ubi sola pecunia regnat?
「クゥィド・ファキアント・レーゲース・ウビ・ソーラ・ペクーニア・レグナト」と読みます。 Quid は疑問代名詞 quis の中性・単数・対格です。faciant の目的語になっています。 faciant は「なす、行う」の意味を持つ動詞 facio の接続法・現在・3人称複... -
ラテン語格言
Imperatorem stantem mori oportet.
「インペラートーレム・スターンテム・モリー・オポルテト」と読みます。 imperatorem は「最高司令官」を意味する第3変化名詞 imperator,-oris m. の単数・対格です。 stantem は「立つ」を意味する第1変化動詞 sto,-are の現在分詞、男性・単数・対格で...