Quis poma det Alcinoo?

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「クゥィス・ポーマ・デト・アルキノオー」と読みます。

quisは疑問代名詞quis,quid(誰が、何が)の男性・単数・主格です。「誰が」。文の主語です。
pōmaは第2変化名詞pōmum,-ī n.(果実)の複数・対格で、detの目的語です。
detは不規則動詞dō,dare(与える)の接続法・能動態・現在、3人称単数です。接続法の「懐疑・反問」の用法です。「誰が与えるだろうか?」とは「誰も与えない」という意味で理解できます。
AlcinoōはAlcinous,-ī m.(アルキノウス)の単数・与格です。detの間接目的語です。
「誰がアルキノウスに果実を与えるだろう?」と訳せます。
アルキノウスは金持ちの代名詞で、果実であれ何であれ、贈り物をする必要はまったくない、ということが前提です。
オウィディウスの言葉です(Ov.Pont.4.2.9-10)。

オウィディウス
オウィディウス
オウィディウス

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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