Imperatorem stantem mori oportet.

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「インペラートーレム・スターンテム・モリー・オポルテト」と読みます。
imperatorem は「最高司令官」を意味する第3変化名詞 imperator,-oris m. の単数・対格です。
stantem は「立つ」を意味する第1変化動詞 sto,-are の現在分詞、男性・単数・対格です。imperatorem と性・数・格が一致します。「立ちつつ、立ちながら」という意味になります。
mori は「死ぬ」を意味する形式受動態動詞(deponent)の不定法です。
oportet は非人称表現になります。「~すべきである」を意味し、対格不定法の構文(対格が不定法の意味上の主語となります)を取ります。
「最高司令官は立ったまま(立ちながら)死なねばならない。」という意味になります。
スエートーニウスの『ローマ皇帝伝・ウェスパシアヌス伝』に見られる表現です。

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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