ラテン語入門のQ&A– ラテン語入門のQ&A –
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ラテン語の語順について
ラテン語は語順が自由 「ラテン語は語順が自由」と言われます。具体例をみてみましょう。 Ōtia dant vitia.はどう訳すか? Ōtia dant vitia. (ōtium,-ī n. 閑暇 dō,dare 与える vitium,-ī n. 悪徳) Ōtiaもvitiaも複数・主格とも複数・対格ともとれます... -
Q. 完了か現在か?
Q. 三人称単数の能動態で、現在と完了が同じ形のものはどのように見分けているのでしょうか。 例)contendit A. 単語だけを見ると区別がつきません。 文脈で見て判断できる場合があります(常にそうとは限りません。そこが悩ましい所です)。 カエサルの『... -
Q. 第3変化名詞の調べ方
Q. 第3変化名詞の調べ方がよくわかりません。 A. 皆苦労します。単数・主格のわかる第1、第2変化名詞と勝手が違います。 ラテン語講習会でお話したことを書きます。 Nātūra in operātiōnibus suīs nōn facit saltum. という例文。 ちょっとした第3変化名... -
Q. 形容詞の副詞的用法とは?
【形容詞の副詞的用法について】 Q. 「形容詞の副詞的用法」がよくわかりません。 A. 日本語の例で考えてみましょう。 日本語の場合、「美しい」「花が」「咲く」と言いますが、「花が」「美しい」「咲く」とは言いません。 ところが、ラテン語の場合、「... -
Q. 最上級が-rimus,-a,-umで終わるケース
Q. 「アエネーイス」を読んでいて asperrima(もっとも残忍な)という綴りを見ました。なぜ-issimaで終わらないのですか。 A. -erで終わる形容詞の最上級は、単数・属格の語尾から第1・第2変化形容詞は-īを、第3変化形容詞は-isをとったうえ、-issimus,-a,... -
Q. 第1変化名詞の変化を覚えるには?
第1変化名詞の変化を覚える rosa (バラ)の変化を覚えます。 単数・主格 rosa 単数・呼格 rosa 単数・属格 rosae 単数・与格 rosae 単数・対格 rosam 単数・奪格 rosā 複数・主格 rosae 複数・属格 rosārum 複数・与格 rosīs 複数・対格 rosās ... -
属格のさまざまな用法
属格(ぞっかく)は英語の所有格と基本的に同じです。ただし、英語の所有格以外にも様々な用法があります。主だった用法と訳し方のコツをまとめます。 所有の属格 属格の一番よく見られる用法が「所有の属格」です(英語の所有格のはたらき)。Māter artiu... -
完了分詞の訳し方
Q.完了分詞の訳し方がよくわかりません。「述語的用法」、「属性的用法」の区別も含めて教えて下さい。 A. 具体例を見てみましょう。 1. Virtūs laudāta crescit. 美徳は賞賛されて成長する。 2. Litterae scriptae manent. 書かれた文字はとどまる。 1... -
Q. 動名詞の主格はなぜない?
Q. 動名詞に主格はなぜないのですか? A. 動名詞の主格がもしあれば、「~することは」と訳せるはずです。たとえば「生きることは考えることである」をラテン語で表わす場合、Vīvendum est cōgitandum.とすればよいのでは?と考える人がいてもおかしくはあ...