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訳と解説
セネカ『倫理書簡集』1.2を読む:時間だけは我々のもの
セネカ『倫理書簡集』1.2を読む:時間だけは我々のもの [2] (1) Quem mihi dabis quī aliquod pretium temporī pōnat, quī diem aestimet, quī intellegat sē cotīdiē morī? (2) In hōc enim fallimur, quod mortem prospicimus: (3) magna pars ēius iam ... -
ラテン語格言
Unus pro omnibus, omnes pro uno.
「ウーヌス・プロー・オムニブス、オムネース・プロー・ウーノー」と読みます。ūnus は「一人の、一つの」を意味する代名詞的形容詞ūnus,-a,-um 男性・単数・主格です。この文では名詞的に用いられ、「一人は」を意味します。prō は「<奪格>のために」を... -
ラテン語入門のエッセイ
labora. laboro.(ラボーラー・ラボーロー)
labōrō(働く)はamō(愛する)と同じ第1変化動詞。その命令法・能動態・現在、2人称単数はlabōrā(働け)となる。 表題のラテン語は「働け。私は働く。」という意味になる。一見何の変哲もない、無味乾燥な授業用の例文に見える。 だが、私には忘れがたい... -
ラテン語格言
Non solum fortuna ipsa est caeca sed etiam eos caecos facit quos semper adjuvat.
「ノーン・ソールム・フォルトゥーナ・イプサ・エスト・カエカ・セド・エティアム・エオース・カエコース・ファキト・クォース・セムペル・アドュウァト」と読みます。 non solum A, sed etiam Bの構文は、英語のnot only A but also Bの構文に対応します... -
ラテン語入門のエッセイ
文法の勉強に疲れた人へ
ある程度文法を学んだ人で、モーティベーションが中だるみした人向けの学習法は、原典を読む、です。 翻訳を横に置いて読めばよいのですが、話はそう簡単ではありません。どこから手を付けてよいかわからない、というのがラテン語読解の一般的なリアクショ... -
訳と解説
セネカ『倫理書簡集』13.4を読む:先走りして苦労するな
セネカ『倫理書簡集』13を読む 「先走りして苦労するな」 [4] Plūra sunt, Lūcīlī, quae nōs terrent quam quae prēmunt, et saepius opiniōne quam rē labōrāmus. Plūra: 第1・第2変化形容詞multus,-a,-um(多くの)の比較級、中性・複数・主格。 sunt:... -
ラテン語格言
Fiat lux.
語彙と文法 「フィーアト・ルクス」と読みます。fīat は「なる、生まれる」を意味する不規則動詞 fīō,fierī の接続法・能動態・現在、3人称単数です。「願望」を表す接続法で、主語にあたるものが「生まれますように」という意味になります。または3人称へ... -
ラテン語格言
Fecundi calices quem non fecere disertum?
「フェークンディー・カリケース・クェム・ノーン・フェーケーレ・ディーセルトゥム」と読みます。 fēcundī は「豊富な」を意味する第1・第2変化形容詞、男性・複数・主格です。calicēsにかかります。 calicēs は「葡萄酒」を意味する第3変化名詞 calix,ca... -
ラテン語格言
Felix qui nihil debet.
「フェーリクス・クゥィー・ニヒル・デーベト」と読みます。 fēlix は第3変化形容詞fēlix,-īcis(幸福な)の男性・単数・主格です。文の補語です。 quī は関係代名詞quī,quae,quodの男性・単数・主格です。先行詞は省略されています。「~するところの者は」と...