Facta fugis, facienda petis.

  • URLをコピーしました!

「ファクタ・フギス・ファキエンダ・ペティス」と読みます。
factaはfactum,-ī n.(事実)の複数・対格です。factaはfaciō,-ere(行う、なす)の完了分詞、中性・複数・対格ともとれます。その場合、「あなたによってなされたこと」という含みがあります。日本語らしく訳すと、「あなたのしたこと」です。
fugisはfugiō,-gere(逃げる)の直説法・能動態・現在、2人称単数です。factaを目的語に取ります。
faciendaはfaciō,-ere(行う、なす)の動形容詞、中性・複数・対格です。「なされるべきことを」と訳せます。
petisはpetō,-ere(求める)の直説法・能動態・現在、2人称単数です。faciendaを目的語に取ります。
「あなたは自分のしたことから逃れ、すべきことを追い求めている」と訳せます。
オウィディウスの表現です(Ov.Her.7.15)。

オウィディウス

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

コメント

コメントする

目次