Pares cum paribus facillime congregantur.

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「パレース・クム・パリブス・ファキッリメー・コングレガントゥル」と読みます。
paresは「似ている」を意味する第3変化形容詞par,parisの男性・複数・主格です。名詞的に用いられ、「似た者たちは」と訳します。
cumは「<奪格>とともに」を意味する前置詞です。
paribusは上述のpar,paris(似ている)の男性・複数・奪格です。cum paribusで「似た者たちとともに」という副詞句を作ります。
facillimeは「容易に」を意味する副詞facileの最上級です。形容詞facilis(容易な)の最上級はfacillimus(最も容易な)で、その語尾の-usを-ēに変えるとこの形(副詞の最上級)が得られます。
congreganturは「集める」を意味するcongrego,-areの直説法・受動態・現在、3人称複数です。受動態の形で「集まる」と訳せます。
「似た者たちは似た者たちとともに最も容易に集められる(集まる)」と訳せます。
「似た者は似た者と最も容易に集まる」という意味です。「類は友を呼ぶ」という意味で理解できます。
キケローの『老年について』(De Senectute)に見られる言葉です(Cic.sen.7)。

老年について (岩波文庫)
キケロー 中務 哲郎
4003361121

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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