
語彙と文法
「マヌス・マヌム・ラウァト」と読みます。
manusは「手」を意味する第4変化名詞manus,-ūs f.の単数・主格です。「手は」。
manumはその単数・対格です。「手を」。
lavatは「洗う」を意味する第1変化動詞lavō,-āreの直説法・能動態・現在、3人称単数です。
「手は手を洗う」と訳せます。
第4変化名詞manus,-ūs f.の変化
単数 | 複数 | |
主格(呼格) | manus | manūs |
属格 | manūs | manuum |
与格 | manī (manū) | manibus |
対格 | manum | manūs |
奪格 | manū | manibus |
言葉の解釈
右手だけでは右手を洗えません。それぞれの手が互いに助け合っています。相互扶助を意味する格言として知られます。
言葉の出典
セネカの作品にみられます(Sen.Apoc.9)。Perseus Projectのリンク先で英訳を読むことが出来ます(handで検索してみてください)。セネカの言葉というより当時流布していた格言だった可能性も大きいです。