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ラテン語格言
Tacere qui nescit, nescit loqui.
「タケーレ・クゥィー・ネスキト・ネスキト・ロクゥィー」と読みます。tacēreは「沈黙する」を意味する第2変化動詞taceō,-ēre の不定法・能動態・現在です。quī は関係代名詞quī,quae,quodの男性・単数・主格です。先行詞は省略され、「~する者は」と訳せ... -
ラテン語入門のエッセイ
「そうだ、ラテン語をやろう!」
ベレ出版の noteに4つのエッセイを掲載していただきました。 2023年の幕開けです。今年こそラテン語をやろう、と思っている方の背中を押す文章であればと願います。 第1回 第2回 第3回 第4回 -
訳と解説
ユウェナーリスの警告(パンとサーカスと)
「パンとサーカス」という言葉を耳にすることがあります。 ローマの風刺詩人ユウェナーリスの言葉を基にしたものです。 この言葉を含む前後関係を紹介します。 ... iam prīdem, ex quō suffrāgia nullī uendimus, effūdit cūrās; nam quī dabat ōlim imper... -
訳と解説
天界の音楽の模倣:「スキーピオーの夢」より
キケローの「スキーピオーの夢」の中で、天界の音楽への言及がなされます。該当箇所(Cic.Rep.6.18)の和訳、語釈、逐語訳を紹介します。 quod doctī hominēs nervīs imitātī atque cantibus, aperuērunt sibi reditum in hunc locum, sīcut aliī quī prae... -
ラテン語格言
Audentes Fortuna juvat.
「アウデンテース・フォルトゥーナ・ユウァト」と読みます。 Audentēsはaudeō,-ēre(あえて行う、果敢にふるまう)の現在分詞、男性・複数・対格で、juvatの目的語です。 Fortūna はFortūna,-ae f.(運命の女神)の単修・主格で、文の主語です。小文字で書... -
ラテン語入門のエッセイ
De nihilo nihil. 無から何も生まれない
De nihilo nihil. 無から何も生まれない ローマの詩人ルクレーティウスの言葉です。字句通り訳せば「無から無が」となり、「生じる」を意味する単語が省かれています。「無が生じる」とは「何も生じない」ということです。「火のない所に煙は立たない」と... -
訳と解説
ルクレーティウス第2巻冒頭四行解説
ルクレーティウス第2巻冒頭四行は有名です。 逐語訳と一字一句の解説を行います。 Suāve, marī magnō turbantibus aequora ventīs ē terrā magnum alterius spectāre labōrem; Suāve: 第3変化形容詞suāvis,-e(快い)の中性・単数・主格。文の補語。動詞e... -
ラテン語格言
Roma die uno non aedificata est.
語彙と文法 「ローマ・ディエー・ウーノー・ノーン・アエディフィカータ・エスト」と読みます。Rōma は古代ローマのことです。第1変化名詞 Rōma,-ae f.の単数・主格です。diē は「日」を意味する第5変化名詞 diēs,-ēī m.f. の単数・奪格です。この文では男... -
ラテン語格言
Amor omnibus idem.
語彙と文法 「アモル・オムニブス・イーデム」と発音します。amorは第3変化名詞amor,-ōris m.の単数・主格です。omnibus は「すべての」を意味する第3変化形容詞omnis,-e の中性・複数・与格です。この文の場合「すべての(生物)にとって」と解釈できます...