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西洋古典
直説法・能動態・未来完了の例文
完了幹(amōの場合はamāv-)に-erō, -eris, -erit, -erimus, -eritis, -erintを加えます。 Ubi Romam advenies, epistulam scripsero. 「ウビ・ローマム・アドウェニエース・エピストゥラム・スクリプセロー」と読みます。 ubiは「~する時に」を意味する... -
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ゼウスの時代:ヘーシオドス
ヘシオドスの「神統記」(テオゴニア)によれば、はじめにカオス(混沌)が生まれ、カオスからガイア(大地)、大地の奥底のタルタロス、エロス(愛)が誕生します。ガイアからはウラノス(天)とポントス(大洋)が生まれたとされます。 ガイアは息子ウラ... -
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大地と天の子、そしてアプロディテの誕生:ヘーシオドス
ガイア(大地)は息子のウラノス(天)とまじわって、多くの神々を生みます(大地と天のまじわりのモチーフについては、「ヒエロス・ガモス」参照)。大洋(オケアノス)、コイオス、クレイオス、ヒュペリオン、イアペトス(プロメテウスの父)、テイア、... -
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世界の始まり:ヘーシオドス
世界の始まりはどのようなものであったのでしょうか。古代ギリシアの詩人ヘーシオドスは、『神統記』(116以下)の中で次のように語っています。 まず初めにカオス(混沌)が生まれた。つづいて広大な胸をもつガイア(大地、女神)が、すなわち、雪を戴く... -
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厳格で非情な死の定め:ルクレーティウスとウェルギリウス
optima quaeque dies miseris mortalibus aeui prima fugit; subeunt morbi tristisque senectus et labor, et durae rapit inclementia mortis. 「哀れな死すべき生き物にとって、各々の最良の日々は いち早く逃げ去る。病気と悲しい老年と苦しみが後に続... -
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死は我々にとって何ものでもない:ルクレーティウス
古代ローマの詩人ルクレーティウスは『事物の本性』第3巻(830以下)で次のように述べています。 「精神の本質は死すべきものである、と理解するにいたれば、 死は我々にとって取るに足りないことであり、一向問題ではなくなってくる。(中略) 結合して... -
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ルクレーティウスの幸福観
エピクロス派の詩人ルクレーティウスは、『物の本質について』(De Rerum Natura)と題する作品を残しています。その第2巻冒頭を樋口勝彦訳(岩波文庫)で見てみましょう。 「大海で風が波を掻き立てている時、陸の上から他人の苦労をながめていのは面白い... -
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愛を遠ざける話:ルクレーティウス
ヘーローとレアンドロスの悲劇について、ウェルギリウスは『農耕詩』第3巻258-263で次のように言及しています。 「恐ろしい愛に身を焦がす、かの若者を想え。彼は真暗な夜更けに、嵐が吹き荒れ波立ち騒ぐ海峡を泳ぎ渡る。彼の頭上には天の巨大な門が雷鳴... -
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ルクレーティウスによる黄金時代解釈
古代ギリシアの詩人ヘシオドスの語る五時代説話において、遠い過去には神と変わらぬ黄金の族がいて、心に憂いなく、争いを知らず、あらゆるよきものに恵まれて暮らしていたことが言われます(109-120)。一方、現実は悲惨な鉄の種族の代であり、人は日夜労...