語彙と文法
「フィーアト・ルクス」と読みます。
fīat は「なる、生まれる」を意味する不規則動詞 fīō,fierī の接続法・能動態・現在、3人称単数です。
「願望」を表す接続法で、主語にあたるものが「生まれますように」という意味になります。または3人称への「命令」の意味をこめた表現ともみなせます(「生まれよ」)。
luxは「光」を意味する第3変化名詞 lux,lūcis m.の単数・主格です。
「光が生まれますように」、または「光あれ」と訳せます。
英語の訳は Let there be light.になります。
余談:フィアットの社名
イタリアの自動車メーカーにフィアットという会社があります。「社名のFIATとはFabbrica Italiana Automobili Torinoの頭文字を取ったものである」とのことですが、他方で、上で紹介したラテン語を念頭に置いていることも確かなことでしょう。