語彙と文法
「ヘッルオー・リブロールム」と読みます。
helluōは「大食漢」を意味する第3変化名詞helluō,-ōnis m.の単数・主格です。
librōrum は「本」を意味する第2変化名詞liber,-brī m. の複数・属格です。helluōにかかります。
「本の大食漢」というのが直訳で、「本の虫」と意訳できます。
第2変化名詞liber,-brī m.(本)の変化
単数 | 複数 | |
主格(呼格) | liber | librī |
属格 | librī | librōrum |
与格 | librō | librīs |
対格 | librum | librōs |
奪格 | librō | librīs |
次に第1・第2形容詞līber,-era,-erum(自由な)の男性変化のみご紹介します。両者の区別は重要です。
単数 | 複数 | |
主格(呼格) | līber | līberī |
属格 | līberī | līberōrum |
与格 | līberō | līberīs |
対格 | līberum | līberōs |
奪格 | līberō | līberīs |
重要な相違点は単数・属格です。「リブリー」と「リーベリー」は発音するとずいぶん違います。つづりの点で、形容詞はbの次にeがつきます。
確認問題的に次のラテン語はどう訳せばよいでしょうか。
līberī,-ōrum m.pl.
答えは「子ども」です。上で見た形容詞のlīber,-era,-erum(自由な)の男性・複数・主格はlīberīです。これが名詞として独立し、「子ども」を意味するようになりました。元の意味は「自由な人たち」です。発音は「リーベリー」です。
もしliber,-brī m.(本)の複数・主格であればlibrīです。発音は「リブリー」です。