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西洋古典
愛は遠ざけるべし
ヘーローとレアンドロスの悲劇について、ウェルギリウスは『農耕詩』第3巻258-263で次のように言及しています。 「恐ろしい愛に身を焦がす、かの若者を想え。彼は真暗な夜更けに、嵐が吹き荒れ波立ち騒ぐ海峡を泳ぎ渡る。彼の頭上には天の巨大な門が雷鳴を... -
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『農耕詩』第3巻序歌(訳)
『農耕詩』第3巻序歌の訳を紹介します。 3.1-2 Te quoque, magna Pales, et te memorande canemus pastor ab Amphryso, uos, siluae amnesque Lycaei. 偉大なるパレース*よ、あなたのことも歌おう。またあなたのことも、アムプリュスス川のそばで名を馳せ... -
訳と解説
「農耕賛歌」(訳):ウェルギリウスの『農耕詩』第2巻エピローグ
ウェルギリウスの『農耕詩』第2巻エピローグでは、幸福な農夫の生活が描かれる中、 「事物の根元を知り、すべての恐怖と、祈りを拒絶する運命と、アケロン(冥界)の絶えることのない喧噪とを、足下に踏み敷くことのできた人は幸いである。」 とエピクルス... -
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「春の賛歌」(訳):ウェルギリウスの『農耕詩』第2巻より
『農耕詩』第2巻には、3つの「賛歌」があります(「イタリア賛歌」、「春の賛歌」、「農耕賛歌」)。 2番目の「春の讃歌」と呼ばれる箇所で、詩人は、春のにおける自然界の営みをギリシア神話(とりわけヘシオドスの『神統記』)のエピソード(「大地と天... -
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すべての土地がすべてを生むことはできない
古代ローマの詩人ウェルギリウスは、『農耕詩』の中で表題の言葉を語っています(2.109)。 すなわち「土地にはいろいろな性質があるし、植物の種類も多様である。すべての土地からすべて(の種類の植物)が生まれるのではない」と。詩人はこの行に続けて、... -
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人間にとって技術とは何か
ウェルギリウスは、『農耕詩』第一巻118行以下で、人間の技術の発見と発展の歴史について次のように振り返っています。ヘーシオドスとルクレーティウスの影響が大きいと思われます。 118 しかし、人間と牛の労働が大地を耕すことで、これら(の農耕の苦労... -
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『農耕詩』における多様性の問題
『牧歌』第四歌では、大地の自発性が新しいヘシオドス的黄金時代の特徴として示され、「すべての土地はすべてのものを生むだろう」(39 omnis feret omnia tellus)と言われています。他方、『農耕詩』ではこれとは対照的に、 「だが、すべての土地がすべ... -
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黄金時代がやってくる
ウェルギリウスによる黄金時代のテーマの受容 ウェルギリウスの『牧歌』第四歌には、「黄金時代が再来する」という考えが示されます(>>「すべての土地がすべてを生むだろう」)。この黄金時代はサトゥルヌス(ギリシア神話のクロノスに相当します)の時代... -
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アウリスのイピゲネイア
ギリシアの悲劇作家エウリピデスは、『アウリスのイピゲネイア』という作品を残しました。 イピゲネイアは、ギリシア軍を率いるアガメムノンの娘の名です。ギリシア軍はトロイアを攻めるためアウリスに集結しましたが、風が止まり船を出すことができません...