Pacemne huc fertis an arma?

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「パーケムネ・フーク・フェルティス・アン・アルマ」と読みます。
pacemは「平和」を意味する第3変化名詞 pax,pacis f.の単数・対格です。
-neは「~か?」を意味し、直接疑問文を導きます。
hucは「こちらに」を意味する副詞です。
fertisは「運ぶ」を意味する不規則動詞 fero,ferreの直説法・能動態・現在、2人称単数です。
anは英語の orに相当し、「~かあるいは」を意味します。
armaは「武器、戦争」を意味する第2変化名詞 arma,-rum n.pl の複数・対格です。
「あなたはここへ平和をもたらすのか、それとも武器(or 戦争)をもたらすのか」と訳せます。
エウアンドルスの息子パッラスが、アエネーアースに放った最初の言葉です。
ウェルギリウスの『アエネーイス』第8巻にみられる表現です(aen.8.114)。

アエネーイス (西洋古典叢書)
ウェルギリウス 岡 道男
4876981264

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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