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ラテン語格言
Rumpe moras.
「ルンペ・モラース」と読みます。 rumpeは「打ち破る」を意味する第3変化動詞 rumpo,-ereの命令法・能動態・現在、2人称単数です。 morāsは「遅れ、遅延」を意味する第1変化名詞 mora,-ae f.の複数・対格です。 「遅延を打ち破れ」と訳せます。 「ぐずぐ... -
西洋古典
ウェルギリウスの『農耕詩』(まとめ)
※以下、メモ書きです。 時代背景 前70(10月15日)-前19(9月21日)。プーブリウス・ウェルギリウス・マローは、マントウァ(現マントヴァ)近くの村にて生を受ける。(ドナートゥス『伝記』二節、他) 内乱と政争に明け暮れる祖国。 カティリーナの反乱... -
訳と解説
オルペウスとエウリュディケ:ウェルギリウス『農耕詩』第4巻エピローグ
ウェルギリウスの『農耕詩』第4巻エピローグの試訳 ウェルギリウスの『農耕詩』第4巻の後半には「アリスタエウス物語」と呼ばれる「脱線話」(digression)があります。その中に次に紹介するような「オルペウスとエウリュディケ」のエピソードが見いだせま... -
西洋古典
タレントゥムの老人
ウェルギリウスの『農耕詩』第4巻の初めには、自然と共生する老人の姿が描かれています(詩人の思い出という形をとっています)。蜜蜂の生態を語る箇所ですので、文学の技法上「脱線話」(digression)の一つとみなされます。 125 なぜなら私は思い出す。... -
西洋古典
愛は遠ざけるべし
ヘーローとレアンドロスの悲劇について、ウェルギリウスは『農耕詩』第3巻258-263で次のように言及しています。 「恐ろしい愛に身を焦がす、かの若者を想え。彼は真暗な夜更けに、嵐が吹き荒れ波立ち騒ぐ海峡を泳ぎ渡る。彼の頭上には天の巨大な門が雷鳴を... -
西洋古典
『農耕詩』第3巻序歌(訳)
『農耕詩』第3巻序歌の訳を紹介します。 3.1-2 Te quoque, magna Pales, et te memorande canemus pastor ab Amphryso, uos, siluae amnesque Lycaei. 偉大なるパレース*よ、あなたのことも歌おう。またあなたのことも、アムプリュスス川のそばで名を馳せ... -
訳と解説
「農耕賛歌」(訳):ウェルギリウスの『農耕詩』第2巻エピローグ
ウェルギリウスの『農耕詩』第2巻エピローグでは、幸福な農夫の生活が描かれる中、 「事物の根元を知り、すべての恐怖と、祈りを拒絶する運命と、アケロン(冥界)の絶えることのない喧噪とを、足下に踏み敷くことのできた人は幸いである。」 とエピクルス... -
西洋古典
「春の賛歌」(訳):ウェルギリウスの『農耕詩』第2巻より
『農耕詩』第2巻には、3つの「賛歌」があります(「イタリア賛歌」、「春の賛歌」、「農耕賛歌」)。 2番目の「春の讃歌」と呼ばれる箇所で、詩人は、春のにおける自然界の営みをギリシア神話(とりわけヘシオドスの『神統記』)のエピソード(「大地と天... -
西洋古典
すべての土地がすべてを生むことはできない
古代ローマの詩人ウェルギリウスは、『農耕詩』の中で表題の言葉を語っています(2.109)。 すなわち「土地にはいろいろな性質があるし、植物の種類も多様である。すべての土地からすべて(の種類の植物)が生まれるのではない」と。詩人はこの行に続けて、...