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ラテン語格言
Nec vero terrae ferre omnes omnia possunt.
語句と文法 「ネク・ウェーロー・テッラエ・フェッレ・オムネース・オムニア・ポッスント」と読みます。necは「そして~でない」を意味します。omnesを否定します。いわゆる部分否定になります。veroは「しかし」を意味する接続詞です。terraeは terra,-ae... -
西洋古典
人はなぜはたらくのか:ヘーシオドス
西洋の古典文学には、教訓詩(didactic poetry)とよばれるジャンルがあります。ギリシア文学ですと、ヘーシオドスの『仕事と日』が代表的な作品です。岩波文庫で、100ページ足らずの作品です(全部で800行ほど)。翻訳は、『イリアス』、『オデュッセウス... -
訳と解説
セネカ『倫理書簡集』1.1を読む:人生はこぼれ落ちる
セネカの『倫理書簡集』 [1] (1) Ita fac, mī Lūcīlī: (2) vindicā tē tibi, et tempus quod adhūc aut auferēbātur aut subripiēbātur aut excidēbat collige et servā. (3) Persuādē tibi hoc sīc esse ut scrībō: quaedam tempora ēripiuntur nōbīs, qu... -
ラテン語格言
Urbs antiqua fuit.
語彙と文法 「ウルプス・アンティークゥァ・フイト」と読みます。マクロンをつけるとUrbs antīqua fuit.となります。Urbsは第3変化名詞urbs,urbis f.(都市、都)の単数・主格です。この文の主語です。antīquaは第1・第2変化形容詞antīquus,-a,-um(古い)... -
ラテン語格言
In principio creavit Deus caelum et terram.
語彙と文法 「イン・プリンキピオー・クレアーウィト・デウス・カエルム・エト・テッラム」と読みます。マクロンをつけると、In principiō creāvit Deus caelum et terram.となります。Inは「<奪格>の中に」を意味する前置詞です。principiōは、principi... -
ラテン語格言
Nihili est qui nihil amat.
語彙と文法 「ニヒリー・エスト・クゥィー・ニヒル・アマト」と読みます。nihili は「何も~でない」(英語のnothing)を意味する nihil の単数・属格です。この属格は「価値の属格」とみなせます。nihili est で、主語に当たるものには「何の価値もない」... -
ラテン語格言
Inopem me copia fecit.
「イノペム・メー・コーピア・フェーキト」と読みます。マクロンをつけると Inopem mē cōpia fēcit. となります。inopem は「貧しい、欠乏している」を意味する第3変化形容詞、inops,-opis の男性・単数・対格です。目的語mēに対する補語です。この文はい... -
ラテン語入門のQ&A
Q. 子音幹名詞とi幹名詞について
Q. 子音幹名詞とi幹名詞について。なぜこのような呼び名がついたのですか? A. 複数・属格の形に注目してください。子音幹名詞とされる homō(人間)はhominum、i幹名詞とされるignis はigniumです。それぞれの語末の-umを見て下さい。その直前の文字はど... -
訳と解説
『トゥスクルム荘対談』冒頭:哲学をラテン語で語る意義について
M. TVLLI CICERONIS TVSCVLANARVM DISPVTATIONVM LIBER PRIMVS 哲学をラテン語で語る意義について 1 Cum dēfensiōnum labōribus senātōriīsque mūneribus aut omnīnō aut magnā ex parte essem aliquandō līberātus, cum: 「~なので 」。接続法を伴い「...