「ニヒリー・エスト・クゥィー・ニヒル・アマト」と読みます。
nihili は「何も~でない」(英語のnothing)を意味する nihil の単数・属格です。この属格は「価値の属格」とみなせます。
nihili est で、主語に当たるものには「何の価値もない」と訳せます。
qui 以下は、主語を構成する節です。いわゆる先行詞はなく、「・・・するところの人は」と訳せます。
nihil amat の nihil は対格とみなすべきで、amat(愛する)の目的語です。
「何も愛さない者は、何の値打ちもない。」となります。
プラウトゥスの喜劇『ペルシア人』に見られる言葉です。
<補足>ラテン語で amo (愛する)というと、情熱を傾ける、という意味も含んでいます。何にも心を動かさないこと(ニール・アドミラーリー)というのは哲学者の理想の境地ですが、本当にそれで生きることになるのか?という意味で理解することもできると思います。
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