Q. 子音幹名詞と i 幹名詞について
Q. 子音幹名詞と i 幹名詞について。なぜこのような呼び名がついたのですか?
A. 名詞の「語幹」に注目すると、名前の由来がわかります。
たとえば、子音幹(しいんかん)名詞 homō(人間)の語幹は homin-、i 幹(アイかん)名詞 ignis(火)の語幹は igni- です。
homō → homin-
ignis → igni-
homin- は子音 n で終わるので「子音幹」、igni- は i で終わるので「i 幹」と呼ばれます。
この違いは、複数・属格を見るとわかりやすく現れます。
homō → hominum
ignis → ignium
それぞれ -um を取り除くと、
homin- + um
igni- + um
となり、語幹の違いがはっきり見えます。
ただし、第3変化名詞では単数・主格だけを見ても語幹がわからない場合が多くあります。そのため、辞書では単数・属格の形もあわせて確認することが大切です。
たとえば、
homō, hominis m. 人間
では、属格 hominis から語幹 homin- を知ることができます。
また、子音幹名詞でも i 幹名詞でも、単数・属格が -is で終わる点は共通しています。これは第3変化名詞を見分ける重要な手がかりです。
蛇足ですが、大西英文先生の『はじめてのラテン語』には、「第三変化名詞は『子音幹名詞』と割り切ってしまうことです」(p.80)とあります。
初めから細かな違いをすべて覚えようとすると複雑に感じます。まずは子音幹名詞の代表である homō(ホモー)の変化をしっかり覚え、そのうえで i 幹名詞との違いを押さえていくのもよい方法でしょう。