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西洋古典
Ipse dixit. 子曰(しのたまわく):キケロー
Ipse dixit. を直訳すると「彼自身がそう言った」となります。キケローの『神々の本性について』に見られる言葉です。 この文の主語は、ピュータゴラース派の師、ピュータゴラ-スその人を指します。この学派の人間は議論の論拠を求められると、きまってこ... -
西洋古典
神々はわれを見守り給う:ホラーティウス
Di me tuentur. 神々はわれを見守り給う ホラーティウスの言葉です(carm. 1.17,13)。動詞の tuentur は「見る、保護する」という意味を持ちます。詩の文脈を抜きにすれば「神々はわたしを見つめている」と訳せます。主語が複数になっているのは、ローマ... -
西洋古典
技巧が技巧を隠していた:オウィディウス
出典はオウィディウスの『変身物語』(10,252)です。ピュグマリオンという彫刻家が自分の作った乙女の像に惚れてしまうという筋書きで、それほどまで彼の技が卓越していたということです。興味深い話なので、該当箇所を紹介しましょう。 彼女たち*... -
訳と解説
ユーノーの神殿の絵:ウェルギリウス『アエネーイス』
『アエネーイス』第一巻の「ユーノーの神殿の絵」 Namque sub ingenti lustrat dum singula templo, 453 というのも大きな神殿の下に描かれた絵の細部を眺め、 reginam opperiens, dum, quae fortuna sit urbi, 女王を待つ間、この都市にどれほどの繁栄が... -
西洋古典
哲学とは精神を耕すこと:キケロー
Cultura animi philosophia est. 哲学とは精神を耕すこと キケローの『トゥスクルム荘対談集』2.13 に見られる言葉です。 文頭の Cultura は英語の culture の語源です。cultus は「耕す」という意味の動詞 colo からできた名詞で、「耕作、耕すこと」が原... -
西洋古典
おまえなしに生きていけない:マルティアーリス
マルティアーリス『エピグランマタ』の一つをご紹介します。(12.46) XLVI Difficilis facilis, iucundus acerbus es idem: Nec tecum possum vivere, nec sine te. 2行だけの詩です。 1行目は、「同じ君が気難しかったり従順だったり、楽しげだったり気... -
西洋古典
「平和は戦争から生まれる」:ネポース
pax paritur bello. 平和は戦争から生まれる。 ネポースの言葉です(『英雄伝』、エパミノンダス、5,4)。似たような表現に、「もし平和を望むなら、戦争を準備せよ」(Si vis pacem, para bellum. )というのがあります(ウェゲティウス)。 キケロー... -
西洋古典
ニール・アドミーラーリー(不動心):ホラーティウス
ホラーティウスの詩句を紹介します。 nil admirari prope res est una, Numici,solaque quae possit facere et servare beatum.何事にも心を動かさないということが、ヌミーキウスよ、人を幸福にし、幸福に保つことのできるただひとつの道だ。(ホラーティ... -
ラテン語格言
Quando denique nihil ages?
Cicero 「クァンドー・デーニクゥェ・ニヒル・アゲース」と読みます。quandō は「いつ」を意味する疑問副詞です。dēnique は「結局、要するに」を意味する副詞です。「無」を意味する nihil は代名詞的形容詞 nihil の中性・単数・対格です。agēs は「行う...