Homo est sociale animal.
語彙と文法
「ホモー・エスト・ソキアーレ・アニマル」と読みます。
homō は「人間」を意味する第3変化名詞homō,-minis c.単数・主格です。
sociāle は「社会的な」を意味する第3変化形容詞 sociālis, -e の中性・単数・主格です。animalにかかります。
animal は「動物」を意味する第3変化名詞animal,-ālis n.の単数・主格です。
「人間は社会的な動物である」と訳せます。
表題はセネカに見られる表現です。
元になるのはアリストテレスのギリシャ語です(『政治学』1253a3)。
このラテン語は下の3つの変化表を確認できるので「一石三鳥」の例文とみなせます。
第3変化名詞homō,-minis c.(人間)の変化
| 単数 | 複数 |
---|
主・呼格 | homō | hominēs |
属格 | hominis | hominum |
与格 | hominī | hominibus |
対格 | hominem | hominēs |
奪格 | homine | hominibus |
第3変化名詞animal,-ālis n.(動物)の変化
| 単数 | 複数 |
主格(呼格) | animal | animālia |
属格 | animālis | animālium |
与格 | animālī | animālibus |
対格 | animal | animālia |
奪格 | animālī | animālibus |
第3変化形容詞sociālis,-e(社会的な)の変化
| 男性・女性 | 中性 |
単数・主格(呼格) | sociālis | sociāle |
属格 | sociālis | sociālis |
与格 | sociālī | sociālī |
対格 | sociālem | sociāle |
奪格 | sociālī | sociālī |
複数・主格(呼格) | sociālēs | sociāia |
属格 | sociālium | sociālium |
与格 | sociālibus | sociālibus |
対格 | sociālīs (-ēs) | sociālia |
奪格 | sociālibus | sociālibus |
この記事を書いた人
ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。
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