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ラテン語格言
Non statim pervenitur ad summum.
「ノーン・スタティム・ペルウェニートゥル・アド・スッムム」と読みます。 Nōnは「~でない」。pervenīturを否定します。 statim は「ただちに」という意味の副詞で、pervenīturにかかります。 pervenītur は、自動詞 perveniō,-īre(到達する)の直説法... -
ラテン語格言
Licet tibi lacrimare.
語彙と文法 「リケト・ティビ・ラクリマーレ」と読みます。licetは「許されている」を意味する非人称動詞 licet,-ereの直説法・現在、3人称単数です。licetは主語が不定法になります。また誰にその不定法の行為が許されているかが与格で表されます。tibiは... -
ラテン語格言
Nec scire fas est omnia.
「ネク・スキーレ・ファース・エスト・オムニア」と読みます。 nec は「~でない」を意味する副詞です。 scire は「知る」を意味する第4変化動詞 scio,-ire の不定法・能動態・現在です。 fas est は非人称構文です。「~すること(不定法)は正当である」... -
ラテン語格言
Quidquid praecipies, esto brevis.
語彙と文法 「クゥィドクゥィド・プラエキピエース・エストー・ブレウィス」と読みます。quidquidは不定関係代名詞quisquis(m.f.), quidquid(n.)の中性・単数・対格です。「~するところのものはなんであれ」という意味です。praecipiēsは「教える」を... -
ラテン語格言
Multarum artium scientia nos ornat.
「ムルタールム・アルティウム・スキエンティア・ノース・オルナト」と読みます。 multarumは「多くの」を意味する第1・第2変化形容詞 multus,-a,-um の女性・複数・属格でartium にかかります。 artiumは「学芸、学問」を意味する第3変化名詞 ars,artis f... -
英語とラテン語
旅は骨折り?
旅は骨折り? 「旅」を意味する英語 travel の語源は、ラテン語に遡る。旅行会社に勤務する方から travel の語源を尋ねられて、ちょっと調べてみた。 手元の「新英和大辞典」(研究社)によると、travel はフランス語の travail(仕事、骨折り)と関連する... -
英語とラテン語
生活と人生
生活と人生 英語のlifeという言葉は、日本語では「生活」とも「人生」とも訳すことが出来るが、これら二つの日本語は似て非なるものである。たとえば「便利な生活」と言うが、「便利な人生」とは言わない。 一般に、理工系の学問は「便利な生活」の実現を... -
英語とラテン語
個の自立
個の自立 最近よく耳にする「個の自立」という言葉は、具体的にどのようなことを意味するのだろうか。対応する英単語をめぐってあれこれ考えてみたいと思う。 まず「自立」という日本語について考えると、この言葉の英訳は、普通independenceとみなされる ... -
英語とラテン語
病と患者
病と患者 「病」を意味する英語には色々あるが 、disease もその一つである。この単語は否定の接頭辞 dis と ease (安らぎ)に分解できるので、言葉の成り立ちからいえば「安らかでない状態」というニュアンスを持つ。人間の精神と肉体の安らぎは常にスト...