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西洋古典
オウィディウスの『悲しみの歌』
ヘクトルの誉れ Hectora quis nosset, si felix Troja fuisset? publica virtuti per mala facta via est. 誰がヘクトルのことを知っただろう?もしトロイアが幸福であったなら。 公の不幸を通して勇気に道が築かれた。 1行目 「誰が(quis)ヘクトルのこ... -
ラテン語格言
Qui sapienter vixerit aequo animo morietur.
「クゥィー・サピエンテル・ウィクセリト・アエクゥォー・アニモー・モリエートゥル」と読みます。 quiは関係代名詞、男性・単数・主格です。先行詞は省略されています。「~するところの人は」と訳せます。 sapienterは「賢明に」を意味する副詞です。 vi... -
ラテン語入門
形式受動態動詞
形式受動態動詞 英語の文法用語では deponent verbと呼ばれます。日本語訳は「形式所相動詞」、「能動欠如動詞」、「形式受動相動詞」、「異態動詞」などいくつかの呼び方がありますが、本書では「形式受動態動詞」と呼ぶことにします(授業等では発音しや... -
ラテン語入門
不定法
不定法 不定法は、現在、未来、完了の3つの時称で現れます。それぞれに能動態と受動態があります。つまり全部で6つの形があります。amōを例に取ると、それぞれ次のような形になります。 能動態受動態現在amāreamārī完了amāvisseamātus,-a,-um esse未来amāt... -
ラテン語入門
不規則動詞
ラテン語の不規則動詞の数は全部で十もありません。いずれも、よくお目にかかる重要な単語ばかりです。 sum「である」(不定法 esse) 現在未完了過去未来単数複数単数複数単数複数一人称sumsumuseramerāmuserōerimus二人称esestiseraserātiseriseritis三... -
ラテン語入門
直説法・能動態・未来
未来・直説法・能動態 英語の未来形は助動詞willと動詞の原形を組み合わせますが、ラテン語の未来は、動詞の語尾が活用して未来時称を表します。 未来の作り方 第1、第2変化動詞は、現在幹(不定法から-reを取った形)に-bō, -bis, -bit, -bimus, -bitis, ... -
ラテン語入門
直説法・能動態・未完了過去
直説法・能動態・未完了過去 未完了過去は、動作が過去において継続されていた、ないしは反復されていた事実を表します。英語の過去進行形と重なります。「~していた」、「~であった」、「~しつつあった」、「~するところであった」と訳せます。 規則... -
ラテン語入門
再帰代名詞
再帰代名詞 1人称、2人称の再帰代名詞 一つの文の中で主語と同じものを指すことを再帰と呼びます。1人称、2人称は人称代名詞から補います。 Mē laudō.私は自分自身をほめる。 Tē laudās. あなたはあなた自身をほめる。 Nōbīs crēdimus. 我々は自分自身を信... -
ラテン語入門
第1・第2変化形容詞
ラテン語の第1・第2変化形容詞 第1・第2変化形容詞のとらえ方 ラテン語の形容詞は、今から見る第1・第2変化形容詞と第3変化形容詞の2つの種類があります。「第1・第2変化形容詞」は妙な名称だと感じるかもしれません。慣れると当たり前のように感じますが...