英語を学ぶ極印(秘伝)――語学は「暗写」――

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英語を学ぶ極印(秘伝)――語学は「暗写」――

1.教科書を「音読」する
発音に自信がなければ、辞書をひく。
2.教科書を「筆写」する
自分で書いた文章を自分で厳しくチェックする。
3.教科書を「暗唱」する
何度も音読すれば暗唱は必ずできる。
4.教科書を「暗写」する
教科書を見ないでも、教科書の内容を正確にかけるようにする。
5.辞書を引く
慣れたら英英辞典を使う。

自分が英語を学び、教えた経験に基づいています。英語の勉強法は「人の数だけ方法あり」だと思います。方法の確立していない人は(本屋でうろうろする人は)上の方法を参考にしてください。ただ、「暗唱」はキーになるとは思います。

ちなみに、私は幼稚園時代に俳句を暗唱し、小学校から高校は『論語』と『老子』を暗唱し(させられ)、英語は中学・高校時代に暗唱だけでなく、上に書いた「暗写」を徹底的に実践しました。その経験は英語だけでなく他の外国語や古典語の習得に生きました。

じつは英語の「暗写」は、自分で編み出した学習法でした。私は運に恵まれており、小田幸信先生(情熱の英語教育者)の私塾で学びました。はじめて手にした教科書は英語しか書いていないLado English。先生は申し訳程度にしか日本語を使われません。宿題はカセットテープ一本ディクテーション(英語の書き取り)など。

毎回の試験は、習った範囲について英語で質問があり、答えは英語で書きます。悪い点数が続くと除名。5名の定員ですが除名されても次に新しい生徒が次々参加します。試験で満点を目指すなら、教科書の内容を「暗写」するしかなかったのです。

その後、古典語を学んだ際、「試験は覚えただけ紙に書いてもらいます」と先生に言われ、「ああ、『暗写』は古典的な勉強方法だったのだ」と悟ることになります。ちなみに私のラテン語の先生は、二日にわたってラテン語を書き続けたという逸話の持ち主です。脱帽。

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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