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論文・翻訳
ウェルギリウスの歴史叙述-『アエネイス』第6巻の解釈を中心として-
ウェルギリウスの歴史叙述-『アエネイス』第6巻の解釈を中心として- 1 はじめに 『アエネイス』第6巻の冒頭において,主人公アエネアスはヘレヌスの指示した通り(3.453ff.),シビュッラの予言を求めてアポロの神殿に赴く(6.9ff.).詩人はここでいっ... -
論文・翻訳
『農耕詩』の独創性-「アリスタエウス物語」の解釈をめぐって-
ウェルギリウス(以下Verg.)の『農耕詩』(以下Geo.)第4巻後半のいわゆる「アリスタエウス物語」(4.315-558)ではおよそ次のような物語が語られている (1).牧人アリスタエウスは飼っていた蜜蜂を失い、母キュレネに不平を浴びせたところ、「全てを知る... -
西洋古典
誰も死ぬまでは幸福ではない
誰も死ぬまでは幸福ではない この言葉はヘロドトス『歴史』第一巻32に見られるソロンの言葉です。さっそく文脈を紹介しましょう。 リュディア王アリュアッテスの死後、その子クロイソスが35歳で王位を継いだ。彼はアテナイの賢者ソロンに世界でもっと... -
英語とラテン語
現代に生きる古典語(3)
現代に生きる古典語(3) 「自立するということ」 日本語にすると固い言葉、意味のよくわからない言葉であっても、対応する英語の語源を探ると、意味の鮮明になるケースというのが結構あります。 今回は、最近よく耳にする「自立」という言葉を取り上げた... -
英語とラテン語
現代に生きる古典語(2)
現代に生きる古典語(2) 前回は英語の「スクール」という語が、ギリシア語で「暇」を意味することや、日本語の「教育」に相当する英語の「エデュケーション」の本来の意味(引き出す)などをご紹介しました。 では昔のギリシア人は「暇な」学校で何をし... -
英語とラテン語
現代に生きる古典語(1)
古典という言葉から皆さんは何を連想しますか。漢文、それとも古 文?古典の英語訳はクラシック(classic)ですが、この言葉には 「一流の、最高水準の」という意味が込められています。名詞です と「ギリシア・ローマの古典」と英和辞書には記されいます... -
西洋古典
『農耕詩』における多様性のテーマ
『農耕詩』における多様性のテーマ 『牧歌』第四歌では、大地の自発性が新しいヘシオドス的黄金時代の特徴として示され、「すべての土地はすべてのものを生むだろう」(39 omnis feret omnia tellus)と言われています。他方、『農耕詩』ではこれとは対照... -
西洋古典
『農耕詩』1.231-258
『農耕詩』1.231-258 Idcirco certis dimensum partibus orbem per duodena regit mundi sol aureus astra. それゆえ、一定の部分によって測り分けられた天球を 黄金の太陽が宇宙の一二の星座をめぐりながら支配する。 quinque tenent caelum zonae: quaru... -
訳と解説
『農耕詩』第1巻序歌(訳)
『農耕詩』第1巻序歌(訳) 1.1-23Quid faciat laetas segetes, quo sidere terramuertere, Maecenas, ulmisque adiungere uitisconueniat, quae cura boum, qui cultus habendosit pecori, apibus quanta experientia parcis,hinc canere incipiam. uos,...