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誰も死ぬまでは幸福ではない
誰も死ぬまでは幸福ではない この言葉はヘロドトス『歴史』第一巻32に見られるソロンの言葉です。さっそく文脈を紹介しましょう。 リュディア王アリュアッテスの死後、その子クロイソスが35歳で王位を継いだ。彼はアテナイの賢者ソロンに世界でもっと... -
現代に生きる古典語(3)
現代に生きる古典語(3) 「自立するということ」 日本語にすると固い言葉、意味のよくわからない言葉であっても、対応する英語の語源を探ると、意味の鮮明になるケースというのが結構あります。 今回は、最近よく耳にする「自立」という言葉を取り上げた... -
現代に生きる古典語(2)
現代に生きる古典語(2) 前回は英語の「スクール」という語が、ギリシア語で「暇」を意味することや、日本語の「教育」に相当する英語の「エデュケーション」の本来の意味(引き出す)などをご紹介しました。 では昔のギリシア人は「暇な」学校で何をし... -
現代に生きる古典語(1)
古典という言葉から皆さんは何を連想しますか。漢文、それとも古 文?古典の英語訳はクラシック(classic)ですが、この言葉には 「一流の、最高水準の」という意味が込められています。名詞です と「ギリシア・ローマの古典」と英和辞書には記されいます... -
『農耕詩』における多様性のテーマ
『農耕詩』における多様性のテーマ 『牧歌』第四歌では、大地の自発性が新しいヘシオドス的黄金時代の特徴として示され、「すべての土地はすべてのものを生むだろう」(39 omnis feret omnia tellus)と言われています。他方、『農耕詩』ではこれとは対照... -
『農耕詩』1.231-258
『農耕詩』1.231-258 Idcirco certis dimensum partibus orbem per duodena regit mundi sol aureus astra. それゆえ、一定の部分によって測り分けられた天球を 黄金の太陽が宇宙の一二の星座をめぐりながら支配する。 quinque tenent caelum zonae: quaru... -
『農耕詩』第1巻序歌(訳)
『農耕詩』第1巻序歌(訳) 1.1-23Quid faciat laetas segetes, quo sidere terramuertere, Maecenas, ulmisque adiungere uitisconueniat, quae cura boum, qui cultus habendosit pecori, apibus quanta experientia parcis,hinc canere incipiam. uos,... -
『アエネーイス』第三巻訳
新しい祖国を求めて(3.1-30) Postquam res Asiae Priamique euertere gentem 1 immeritam uisum superis, ceciditque superbum Ilium et omnis humo fumat Neptunia Troia, アジアの王権とプリアムスの罪なき民びとを打ち倒すことが、 神々のみ心にかな... -
『アエネーイス』第二巻訳
アエネーアスの語るトロイア戦争(2.1-20) 1 Conticuere omnes intentique ora tenebant inde toro pater Aeneas sic orsus ab alto: 一同は沈黙しアエネーアスを凝視した。 このとき、高い玉座の上から父アエネーアスは次のように始めた。 3 Infandum, r...