est でラテン語作文

  • URLをコピーしました!

est を使った作文をしましょう。A est. の場合「Aがある」となります。A est B の場合「AはBである」ですが、それはあとまわし。

A est. の例として、Rosa est. (薔薇がある=薔薇が一輪咲いている)。「ロサ・エスト」と発音します。

Rosa の代わりに辞書の見出しの名詞を入れてみましょう。

Stella est. (星がある=星が見える)など、いろいろ作れますね。

次の表現はどうなるでしょうか(簡単に見えて、少し発展的な内容です)。

Stilus mihi est. (スティルス・ミヒ・エスト)

stilusはstylusとも書きます。ペン(※)のことです。

mihiはego(私)の与格です。「私に」と訳します。

「ペンが(stilus)私に(mihi)ある(est)」と訳せます。これは、「私はペンを持つ」という意味になります。

このmihi のことを「所有の与格」と呼びます。

英語では I have a pen.と表現するのが自然ですが、ラテン語ではこの所有の与格を使った表現が自然です。

もちろん、Stilum habeō.(私はペンを持つ)としてもよいです。

英語にI have a dream.という表現があります。

日本語にするとき、「私は夢を持つ」と訳すでしょうか。「私には夢がある」と訳すでしょうか。

前者のラテン語はSpem habeō.で、後者はSpēs mihi est.です。

spemはspēs,-eī f.(希望、夢)の単数・対格で、spēsは単数・主格です。

ラテン語では後者の表現が自然に思われます。日本語の二つ目の訳も「私には」としている点で、ラテン語的です。

つまり、主語が「私は」でなく「夢が」とする点、「私には」がmihiに対応する点、estが「ある」に対応する点でそう思われます。

※ ローマ時代は蝋版に字を書くために鉄製の「尖筆(せんぴつ」(スティルス)を用いました。

しっかり学ぶ初級ラテン語

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー『神々の本性について』(岩波書店)、ネポース『英雄伝』(講談社学術文庫)、プラウトゥス『カシナ』、テレンティウス『兄弟』、ルクレ―ティウス『事物の本性について』(いずれも京都大学学術出版会)。単著に『ローマ人の名言88』(牧野出版)、『しっかり学ぶ初級ラテン語』、『しっかり身につくラテン語トレーニングブック』、『ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」』(いずれもベレ出版)、『お山の幼稚園で育つ』(世界思想社)。

コメント

コメントする

目次