ラテン語入門

動名詞

2016年8月8日

動名詞について

ラテン語の動名詞は、現在分詞の語尾-nsを-ndumに変えて作ります(amō→amans→amandum)。英語と同じく「~すること」と訳せます。ただし、ラテン語の動名詞は文中での役割に応じて語尾の形を変えます。変化のスタイルは、第2変化の中性名詞(verbum 等)と同じですが、主格(呼格)を除いた単数のみで使われます(複数形はありません)。

Q. 動名詞の主格はなぜないのか?

属格 docendī 教えること
与格 docendō 教えること
対格 docendum 教えること
奪格 docendō 教えることによって

動名詞の属格

動名詞の属格は「~ことの」という意味を持ち、一般名詞の属格と同じ働きをします。

上から順に、scrībō,-ere(書く)、timeō,-ēre(恐れる)、colō,-ere(耕す)の動名詞、属格が用いられています。

動名詞の与格

動名詞の与格は「~することに」と訳すのが基本です。

  • Ego relictīs rēbus Epidicum operam quaerendō dabō.
  • 私は万事後回しにし、エピディクスを探すことに全力を尽くそう。
    quaerendōはquaerō,-ere(探す)の動名詞、与格で、dabō(与えるだろう)の間接目的語になっています。

動名詞の対格

動名詞の対格形は常に前置詞と一緒に用います。adとともに副詞句を作る例はよく見られます。

詳しい説明はリンク先でご確認ください。

動名詞の奪格

本来なら動名詞の単数・主格を使うような場合、ラテン語では不定法を用います。例えば、「教えることは学ぶことである」という日本語を英語とラテン語で訳すと次のようになります。

  • (ラテン語)Docēre est discere.(教えることは学ぶことである)
  • (英語) To teach is to learn. / Teaching is learning. (同上)

英語は動名詞(teachingとlearning)も不定法(to teachとto learn)を使えるのに対し、ラテン語は不定法しか使えません。一方、ラテン語で同じ内容を動名詞を使って表す場合、次のように奪格(~することによって)を使う手があります。

不規則動詞の動名詞

合成動詞も含めsumには動名詞はありません。ferō(運ぶ)の動名詞はferendum、eō(行く)の動名詞はeundum になります。

Fāma crescit eundō. 噂は進むにつれて大きくなる。

eundōはeōの動名詞eundumの奪格です。「進むことによって」と訳せます。この例文の直訳は「噂は進むことによって大きくなる」です。

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