Hoc ante omnia fac, mi Lucili: disce gaudere.

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「ホク・アンテ・オムニア・ファク・ミー・ルーキーリイー・ディスケ・ガウデーレ」と読みます。
hocは指示代名詞hic,haec,hoc(これ)の中性・単数・対格で、facの目的語です。
anteは「~より前に」を意味する対格支配の前置詞です。
omniaは「すべての」を意味する第3変化形容詞omnis,-e の中性・複数・対格です。ここでは名詞として扱われています。ante omniaで「すべての前に」、「何よりも先に」を表す副詞句を作ります。
facは「行う」を意味する第3変化動詞faciō,-ere の命令法・能動態・現在、2人称単数です。
mī は所有形容詞meus,-a,-um(私の)の男性・単数・呼格です。Lūcīlīにかかります。
LūcīlīはLūcīlius,-ī m.(ルーキーリウス)の単数・呼格です。-iusで終わる第2変化名詞の単数・呼格は-ieでなく-īとなります。Vergiliusも単数・呼格はVergilīとなります。
disceは「学ぶ」を意味する第3変化動詞discōの命令法・能動態・現在、2人称単数です。目的語は次のgaudēreです。
gaudēreは「楽しむ」を意味する第2変化動詞gaudeō,-ēre の不定法・能動態・現在です。
「何より先にこのことを行いなさい、わがルーキーリウスよ。楽しむことを学びなさい」と訳せます。
セネカの『倫理書簡集』に見られる言葉です(Sen.Ep.23.3

セネカ哲学全集〈5〉倫理書簡集 I
兼利 琢也

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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