Nihil difficile amanti.

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「ニヒル・ディッフィケレ・アマンティー」と読みます。
nihil は英語でいえばnothing にあたる不変化名詞です。この文の主語になっています(中性・単数・主格)。
補語が「困難な」を意味する第3変化形容詞 difficilis,-e の中性・単数・主格です。
動詞 est が省略されています。
amantī は第1変化動詞amō,-āre の現在分詞 amans の男性・単数・与格です。名詞として用いられ、「愛する者にとって」を意味します(「判断者の与格」)。
「愛する(恋する)者には何事も困難ではない」と訳せます。
キケローの言葉です(Orator ad M. Brutum 10.33)。
元の文脈において、amantiは「恋する者」でなく「熱意を燃やす者」の意味で使われています。

付記
出典のミスをAdachi氏にご指摘いただき訂正しました(2022.10.18)。

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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