Mutum est pictura poema.

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語彙と文法

「ムートゥム・エスト・ピクトゥーラ・ポエーマ」と読みます。
mūtum は第1・第2変化形容詞mūtus,-a,-um(無言の)の中性・単数・主格で、poēmaにかかります。
est は不規則動詞sum,esse(である)の直説法・現在、3人称単数です。
pictūra は第1変化名詞pictūra,-ae f.(絵)の単数・主格で、文の主語です。
poēmaは第3変化名詞poēma,-atis n.(詩)の単数・主格で、文の補語です。
「絵画は(pictūra)物言わぬ(mūtum)詩(poēma)である(est)」と訳せます。

第3変化名詞poēma,-atis n.(詩)の変化

単数複数
主格(呼格)poēmapoēmata
属格poēmatispoēmatum
与格poēmatīpoēmatibus
対格poēmapoēmata
奪格poēmatepoēmatibus

語順について

ラテン語は慣れないと語順にとまどいます。形容詞とそれが修飾する名詞は「性・数・格が一致」します。例文において形容詞Mūtumは行末のpoēmaとともに中性・単数・主格です。この原則を知れば上のような訳ができます。答えを聞いて「なるほど」と思う経験を重ねるうちに「そういうものだ」とのみこめるようになります。

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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