ラテン語入門のエッセイ– ラテン語入門のエッセイ –
-
ラテン語入門のエッセイ
哲学とは精神を耕すこと:キケロー
Cultura animi philosophia est. 哲学とは精神を耕すこと キケローの『トゥスクルム荘対談集』2.13 に見られる言葉です。 文頭の Cultura は英語の culture の語源です。cultus は「耕す」という意味の動詞 colo からできた名詞で、「耕作、耕すこと」が原... -
ラテン語入門のエッセイ
Tempus est quaedam pars aeternitatis. 時間は永遠の一部である
語彙と文法 「テンプス・エスト・クゥァエダム・パルス・アエテルニターティス」と読みます。tempusは「時間」を意味する第3変化中性名詞tempusの単数・主格です。quaedamは「或る」を意味する不定形容詞quidam,quaedam,quoddamの女性・単数・主格です。pa... -
ラテン語入門のエッセイ
Suum cuique pulchrum est.
語彙と文法 「スウム・クィークゥェ・プルクルム・エスト」と読みます。suum は3人称の所有形容詞suus,-a,-umの中性・単数・主格で、「自分のものは」を表します。cuīque は「各々」を意味する不定代名詞 quisque,quaeque,quidque の単数・男性・与格です... -
ラテン語入門のエッセイ
Omnis habet sua dona dies. 日々是好日:マルティアーリス
語彙と文法 「オムニス・ハベト・スア・ドーナ・ディエース」と読みます。omnis は「すべて」を意味する第3変化形容詞 omnis,-e の男性(または女性)・単数・主格で diēs にかかります。habet は「もつ」を意味する第2変化動詞habeō,-ēre の直説法・能動... -
ラテン語入門のエッセイ
Omnia vincit Amor. 愛はすべてに勝つ
京都イノブンの壁 語彙と文法 「オムニア・ウィンキト・アモル」と読みます。Omnia は「すべて」を意味する第3変化形容詞 omnis,-e の中性・複数・対格です。vincitの目的語です。vincitは第3変化動詞 vinco,-ere(打ち勝つ)の直説法・能動態・現在、3人... -
ラテン語入門のエッセイ
Multae sunt causae bibendi. 飲む理由はたくさんある
語彙と文法 読みは、「ムルタエ・スント・カウサエ・ビベンディー」。multae は「多くの」を意味する第1・第2変化形容詞multus,-a,-um の女性・複数・主格で、causae にかかります。sunt はこの文の動詞で、主語は causae です。「~がある」という意味に... -
ラテン語入門のエッセイ
MY LIFE-Expression: 「われ思うゆえにわれあり」とヘレンケラー
デカルトの『方法序説』に出てくる有名な言葉として、「我思う。故に我あり。」というのがあります。ヘレン・ケラーは、この言葉に出会ったとき、自分の肉体的ハンディは自分の本質ではない、本質は自分の心にある、という己の信念を力強く支える言葉に出... -
ラテン語入門のエッセイ
videre est credere. 見ることは信じること(再)
videre est credere. 見ることは信じること 表題のバリエーションとして、Vide et crede. (見よ、そして信じよ)というのもあります。日本語に「百聞は一見にしかず」ということわざがありますが、ラテン語にも似た言い回しが見つかります。 pluris est o... -
ラテン語入門のエッセイ
Fides facit fidem. 信頼が信頼を生む
ラテン語の語順は自由なので、Fides fidem facit. としても同じ意味になります。 主語は Fides 、fidem が目的語、facit が動詞です。いわゆるSVOの構文になっています。 同じ構文の格言として、Amor gignit amorem. (愛が愛を生む)という表現もあります...