エッセイ

旅を見守る言葉:Pax intrantibus, salus exeuntibus.

2011年6月11日

Pax intrantibus, salus exeuntibus. 訪れる者に安らぎを、去りゆく者に安全を

この言葉は、ドイツのローテンブルクという街にあるシュピタール門に刻まれているラテン語として知られています。

文頭のpax は「安らぎ、平和」を、salūs は「幸せ、安全、健康」を意味します。また、intrantibus が「訪れる者に」、exeuntibusが「去りゆく者に」という意味になります。

それぞれ現在分詞と呼ばれる形をしていますが、この例のように名詞として使われています。ラテン語ではよくあることです。各々の単語の詳しい意味は、 intrō、exeō という見出しで調べてください。

さて、ここで再び表題のラテン語全体に目を向けますと、pax と salūs がともに主格と呼ばれる形(文の主語になる形)をしていることに気づきます。つまり、全体の意味は、「訪れる者に安らぎが、去りゆく者に安全が・・・」というのが直訳のはずです。

ラテン語格言の常としてこの文も動詞が省略されていますが、補うとすれば「(安らぎと安全が)ありますように」という願いを込めた言葉ということになります。

このような願望を表す用法として、ラテン語には接続法があります。この場合ですと、sum を接続法(・現在)に変えた sit を補うとよいでしょう。

文法の説明は、こちらを御覧ください。>>Pax intrantibus, salūs exeuntibus.

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