Te ustus amem.

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「テー・ウストゥス・アメム」と読みます。
tē は人称代名詞2人称単数、対格です。「あなたを」と訳せます。
ustus は「焼く、燃やす」を意味する第3変化動詞 ūrō,-ere の完了分詞、男性・単数・主格です。この文の主語(省略されたego)を説明する言葉になります(「焼かれた者として、私は・・・」=「私は焼かれても・・・」)。
amem は「愛する」を意味する第1変化動詞amō,-āreの接続法・能動態・現在、1人称単数です。この文では「願望」を示します。
「私は(死んで)焼かれてもあなたを愛したい」と訳せます。
「灰になっても愛したい」と意訳できます。
ローマの恋愛詩人プロペルティウスの言葉です(3.15.4)。「火葬の薪に焼かれても私はあなただけを愛したい」という詩句の一部。「死んでも愛したい」という意味ですから、「死ぬまで愛したい」よりも強い愛の表現です。

Elegies (Loeb Classical Library)
Propertius G. P. Goold
067499020X

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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