「トートゥス・ムンドゥス・アギト・ヒストリオーネム」と読みます。
tōtusは「全体の」を意味する代名詞的形容詞 tōtus,-a,-umの男性・単数・主格です。
mundusは「世界、人間」を意味する第2変化名詞mundus,-ī m.の単数・主格です。
agitは「行う、演じる」を意味する第3変化動詞agō,-ere の直説法・能動態・現在、3人称単数です。
histriōnem は「俳優、役者」を意味する第3変化名詞histriō,-ōnis m. の単数・対格です。
「全世界は俳優を演じている」と訳せます。意味を考えて、mundusは「人間、人類」の意味でとるほうが自然です。
すなわち、「すべての人間は役者を演じている」、「人間はみな何らかの役を演じている」と解釈できます。
アウグストゥスも人生を舞台とみたてて、この世を去る際「拍手を。お芝居は終わりだ」と言い残しました。