Totus mundus agit histrionem.

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「トートゥス・ムンドゥス・アギト・ヒストリオーネム」と読みます。
tōtusは「全体の」を意味する代名詞的形容詞 tōtus,-a,-umの男性・単数・主格です。
mundusは「世界、人間」を意味する第2変化名詞mundus,-ī m.の単数・主格です。
agitは「行う、演じる」を意味する第3変化動詞agō,-ere の直説法・能動態・現在、3人称単数です。
histriōnem は「俳優、役者」を意味する第3変化名詞histriō,-ōnis m. の単数・対格です。
「全世界は俳優を演じている」と訳せます。意味を考えて、mundusは「人間、人類」の意味でとるほうが自然です。
すなわち、「すべての人間は役者を演じている」、「人間はみな何らかの役を演じている」と解釈できます。

アウグストゥスも人生を舞台とみたてて、この世を去る際「拍手を。お芝居は終わりだ」と言い残しました。
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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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