Mea mihi conscientia pluris est quam omnium sermo.

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Cicero
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語彙と文法

「メア・ミヒ・コンスキエンティア・プルーリス・エスト・クウァム・オムニウム・セルモー」と読みます。
meaは1人称単数の所有形容詞meus,-a,-umの女性・単数・主格で、conscientiaにかかります。
mihiは1人称単数の人称代名詞、与格です。「私にとって」。「判断者の与格」です。
conscientiaは「良心」を意味する第1変化名詞conscientia,-ae f.の単数・主格です。
plūrisはmultumの比較級plūs,plūrisの中性・単数・属格です。「価値の属格」です。
estは不規則動詞sum,esseの直説法・現在、3人称単数です。
quamは「~より」。
omniumは第3変化形容詞omnis,-e(すべての)の男性・複数・属格です。名詞的に用いられ、「すべての人たちの」を意味します。sermōにかかります。
sermōは「言葉」を意味する第3変化名詞sermō,-ōnis m.の単数・主格です。
直訳は「私の(mea)良心は(conscientia)私にとって(mihi)すべての人たちの(omnium)言葉(sermō)より(quam)いっそう高い価値がある(plūris est)」となります。
「私の良心は自分にとって万人の言葉以上に尊い」という意味です。
キケローの『アッティクス宛書簡』(12.28.2)に見られる言葉です。

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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