西洋古典

真の友はまれである:キケロー

2011年6月22日

Veri amici rari. 真の友はまれである

友情に関する議論は古来絶えることがありません。キケローの『友情について』(De Amicitia)は最古の友情論の一つであり、その中に表題の言葉が出てきます。

この作品には「真の友は第二の自己である」、「すぐれた人物の間以外には友情はありえない」、「確かな友は不確かな境遇の下(もと)で知られる」といった言葉も見られます。

ところで愛(アモル)と友情(アミーキティア)は語源としてつながっているとキケローは言います。

amor, ex quo amicitia nominata, princeps est ad benevolentiam conjungendam, Cic. Am. 8, 26
友情(アミーキティア)のという名の元になった愛(アモル)こそ、人々の好意を結びつける原動力なのだから。(中務哲郎訳)

損得計算抜きに互いを敬愛すること(アモル)から友情が生まれると述べています。

一方、友人は「alter ego (もうひとりの私)」という言い方もなされます。

Est enim amicus qui est tamquam alter idem. なぜなら、友人とはいわばもう一人の自分自身なのだから。キケロー

友人とは、自分を映し出す鏡であるというわけです。鏡といえば、機嫌の悪いときは見るのも嫌になります。自分の心の弱さ、醜さを直視するよう促すから。鏡の自分同様、友人とは気持ちよくつきあいたいものです。

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