Doctus in se semper divitias habet.

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語彙と文法

「ドクトゥス・イン・セー・センペル・ディーウィティアース・ハベット」と読みます。
doctus は「知者」を意味します。元来は完了分詞ですが、名詞扱いします。第2変化名詞doctus,-ī m.の単数・主格です。
inは「<奪格>の中に」を意味する前置詞です。
sē は3人称の再帰代名詞suī(自分)の男性・単数・奪格です。in sē で「自分自身の中に」となります。
semper は副詞で「常に」という意味です。
dīvitiās は「富、財産」を意味する第1変化名詞 dīvitiae,-ārum f.pl.(常に複数)の対格で、habet の目的語です。
habet は「持つ」を意味する第2変化動詞 habeō,-ēre の直説法・能動態・現在、2人称単数です。
「知者はみずからの中に富をもつ」という意味です。
パイドルス『寓話集』に見られる言葉です。

類似表現

Sapiens habet dīvitiās in sē. 賢者は自らの中に富を持つ。

 

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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