Ede, bibe, lude, post mortem nulla voluptas.

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「エデ・ビベ・ルーデ・ポスト・モルテム・ヌッラ・ウォルプタース」と読みます。
ede は動詞 edō,-ere(食べる)、bibe はbibō,-ere(飲む)、lūde はlūdo,-ere(遊ぶ)の各々命令法・能動態・現在、2人称単数です。
英語に edible (食べられる)という言葉がありますが、edō がその語源です。
postは(~の後で)は対格を取ります。
mortemは第3変化名詞 mors,mortis f.(死)の単数・対格です。
nullaは代名詞的形容詞nullus,a-,-um(ない)の女性・単数・主格です。意味は英語のnoに相当し、voluptas にかかります。
voluptāsはvoluptās,-ātis f.(快楽)の単数・主格です。
動詞estが省略されています。estは不規則動詞sum,esse(ある、存在する)の直説法・現在、3人称単数です。
訳は、「食べろ、飲め、遊べ、死後に快楽はなし。」となります。景気のいいフレーズですね。
カトゥルスがこのモチーフを使って有名な詩を残しています。いわく、「ともに生き、ともに愛し合おう」(Vīvāmus, mea Lesbia, atque amēmus.)と。
一見ホラーティウスの「カルペ・ディエム(Carpe diem.)」と似ていますが、考え方の中身は異なっていると思われます。

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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