語彙と文法
「ノーン・ミヒ・ノーン・ティビ・セド・ノービース」と読みます。
nōn A sed B の構文は英語のnot A but Bに相当します。
mihiは「私」を意味する1人称単数の人称代名詞 egoの与格です。
「私のために」。「利害関係の与格」です(tibi、nōbīsも同じです)。
tibiは「あなた」を意味する2人称単数の人称代名詞 tūの与格です。
nōbīsは「我々」を意味する1人称複数の人称代名詞 nōsの与格です。
「私のためでもあなたのためでもなく、私たちのために」と訳せます。

「利害関係の与格」のよい例文ですね。「大公無私」という言葉を思い出します。
この句は碑文や友情・結婚・共同体を讃えるモットーとして用いられることが多く、ラテン語の格言集などでよく見かけます。英語圏では Not for me, not for thee, but for us として引用されることもあります。






