「イグノースケント・シー・クゥィド・ペッカーウェロー・ストゥルトゥス・アミーキー」と読みます。
ignoscentは「許す」を意味する第3変化動詞ignoscō,-ere の直説法・能動態・未来、3人称複数です。主語は文末のamīcīです。
sīは「もしも」を意味する接続詞です。この文では「たとえ~しても」と解釈します。
quidはaliquidを表します。aliquidは「誰か、何か」を意味する不定代名詞 aliquis,aliqua,aliquid の中性・単数・対格です。peccāverōの目的語です。
peccāverō は「間違いを犯す」を意味する第1変化動詞peccō,-āre の直説法・能動態・未来完了、1人称単数です。
stultusは「愚かな」を意味する第1・第2変化形容詞、男性・単数・主格です。この文では副詞的に用いられています。sīの従属文における主語はego(私)ですが、省略されています。その「私」イコール「愚かな状態」で「何かを(quid)過ってしまう(peccāverō)ならば」(直訳)をもとに、「私が愚かにも何か過ちを犯してしまっても」と解釈します。
amīcīは「友」を意味する第2変化名詞amīcus,-ī m. の複数・主格です。主文における主語です。
「たとえ(sī)私が(
ホラーティウスの『風刺詩』に見られる表現です(Hor.Sat.1.3.140)。
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