Boni improbis, improbi bonis amici esse non possunt.

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語彙と文法

「ボニー・インプロビース・インプロビー・ボニース・アミーキー・エッセ・ノーン・ポッスント」と読みます。
bonīは第1・第2変化形容詞bonus,-a,-um(善い)の男性・複数・主格です。名詞的に用いられ(「形容詞の名詞的用法」)、「善人は」を意味します。
improbīsは第1・第2変化形容詞improbus,-a,-um(悪い)の男性・複数・与格です。名詞的に用いられ、「悪人にとって」を意味します。
improbīは第1・第2変化形容詞improbus,-a,-um(悪い)の男性・複数・主格です。名詞的に用いられ、「悪人は」を意味します。
bonīsは第1・第2変化形容詞bonus,-a,-um(善い)の男性・複数・与格です。名詞的に用いられ、「善人とって」を意味します。
amīcīはamīcus,-ī m.(友人)の複数・主格です。不定法句の補語です。不定法句の意味上の主語(improbī)と主動詞(possunt)の主語(improbī)は同一なので不定法句の意味上の主語は省かれ、補語(amīcī)も対格でなく主格になります。
Brevis esse labōrō.(私は簡潔であろうと努める)という例文を参考にしてください(Hor.A.P.25)。
esseは不規則動詞sum,esse(である)の不定法・現在です。
nōnは「~でない」。possuntを否定します。
possuntは不規則動詞possum,posse(~できる)の直説法・現在、3人称複数です。
訳は「善人は悪人にとって、悪人は善人にとって、友人であることができない」です。
キケローの『友情について』(De Amicitia)に見られる言葉です。

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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