Nullum sine exitu iter est.

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「ヌッルム・シネ・エクシトゥー・イテル・エスト」と読みます。
nullumは英語のnoに相当する代名詞的形容詞 nullus,-a,-um(ない)の中性・単数・主格です。iterにかかります。
sineは「~なしの」(英語のwithout)を意味する前置詞で、奪格を取ります。
exitū は「出口、終わり」を意味する第4変化名詞 exitus,-ūs の単数・奪格です。
sine exitūで「終わりのない」を意味する形容詞句を作り、iterにかかります。
iterは「旅」を意味する第3変化名詞iter,itineris n.の単数・主格です。
「終わりのない旅はない」と訳せます。
セネカの言葉です(Ep.77.13)。

セネカ哲学全集〈5〉倫理書簡集 I
兼利 琢也
4000926357

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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