Protinus vive.

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Seneca
セネカ

語彙と文法

「プローティヌス・ウィーウェ」と読みます。
prōtinus は「ただちに」を意味する副詞です。
vīve は「生きる」を意味する第3変化動詞 vīvō,-ere の命令法・能動態・現在、2人称単数です。
「ただちに生きよ」と訳せます。
セネカの『人生の短さについて』(9.1)に出てくる表現です。

ラテン語講習会」でセネカの『人生の短さについて』を読んでいます。

類似表現と感想

Vīve hodiē. 今日を生きよ」(マルティアーリス)という言葉とともに、「Carpe diem. カルペディエム」的メッセージを伝える言葉です。これらの格言は、私たちに「自分は本当の意味で今日という一日を生きているのか?」という反省を促す点で切れ味があります。

出典の邦訳

大西訳は格調高く、茂手木訳は日本語として読みやすいです。手に入れやすいのは大西訳です。

副詞prōtinus(ただちに、まっすぐ)の使用例

本サイトでprotinusを検索すると次の用例が見つかりました。引用文は「噂の女神(Fama)」をめぐる『アエネーイス』第4巻の詩行です。195行目のdeaはFama(噂の女神)のことです。下の訳文のprotinusは「まっすぐ」としていますが、「ただちに」でもよいでしょう。

Aen.4. 195-197
haec passim dea foeda uirum diffundit in ora. 195
protinus ad regem cursus detorquet Iarban
incenditque animum dictis atque aggerat iras.

こんな話を忌まわしい噂の女神はあちこちの男どもの口に広めると、
続いてまっすぐイアルバース王のもとにはせ参じ、
言葉巧みにその心に火を放ち、怒りを募らせた。

Seneca

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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