Aut insanit homo aut versus facit.

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「アウト・インサーニト・ホモー・アウト・ウェルスース・ファキト」と読みます。
autは「あるいは」。aut A aut Bの構文で、「AまたはB」という意味を表します。
insānitは「狂う」を意味する第4変化動詞insāniō,-īre の直説法・能動態・現在、3人称単数です。
homōは「人間、人」を意味する第3変化名詞homō,-minis c.の単数・主格です。この文の主語になります。
versusは「詩、詩行」を意味する第4変化名詞versus,-ūs m.の複数・対格です。
facitは「作る」を意味する第3変化動詞faciō,-ere の直説法・能動態・現在、3人称単数です。versūsを目的語に取ります。
「この男は狂っているか、詩を作っているか、どっちかだ」と訳せます。
ホラーティウスの『風刺詩』に見られる表現です(Hor.Sat.2.7.117)。

ホラティウス全集
鈴木 一郎
玉川大学出版部

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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