Avarus ipse miseriae causa est suae.

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「アウァールス・イプセ・ミセリアエ・カウサ・エスト・スアエ」と読みます。
avārus は「貪欲な」を意味する第1・第2変化形容詞avārus,-a,-umの男性・単数・主格ですが、ここでは名詞扱いされています(「形容詞の名詞的用法」)。「貪欲な者は」と訳せます。
ipse は「~自身」を意味する強意代名詞 ipse,ipsa,ipsum の男性・単数・主格の形です。avārus (貪欲な者)にかかります。
miseriae は「惨めさ」を意味する第1変化名詞 miseria,-ae f. の単数・属格で causa にかかります。
causa (原因)は第1変化名詞 causa,-ae f.の単数・主格で、この文の補語になっています。
est は不規則動詞 sum,esse(~である)の直説法・現在、3人称単数です。
suae は、3人称の所有形容詞 suus,-a,-um (自分の)の女性・単数・属格で miseriae にかかります。
「貪欲な者は自らが自分の惨めさの原因である」という意味になります。
プブリリウス・シュルスの言葉です。

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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