In virtute divitiae.

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Cicero
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語彙と文法

「イン・ウィルトゥーテ・ディーウィティアエ」と読みます。
inは「<奪格>の中に」を意味する前置詞です。
virtūteは第3変化名詞virtūs,-ūtis f.(美徳、勇気)の単数・奪格です。
dīvitiaeは第1変化名詞dīvitiae,-ārum f.pl.(財産、富)の主格です。文の主語です。
動詞suntを補って理解することができます。
このsuntは不規則動詞sum,esse(ある、いる)の直説法・能動態・現在、3人称複数です。
「美徳の中に富がある」と訳せます。
キケローの『ストア派のパラドックス』(48)に見られる言葉です。

dīvitiae,-ārum f.pl.の見出しに注目してください。第1変化名詞で複数の用例のみある場合、このような見出しになります。

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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