Altissima quaeque flumina minimo sono labuntur.

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語彙と文法

「アルティッシマ・クゥァエクゥェ・フルーミナ・ミニモー・ソノー・ラーブントゥル」と読みます。
altissima は「深い」を意味する第1・第2変化形容詞 altus,-a,-um の最上級、中性・複数・主格で flūmina にかかります。この「最上級」は「絶対的」用法とみなせます。「きわめて深い」を意味します。
quaeque は不定形容詞 quisque, quaeque, quodque (各々の)の中性・複数・主格で flūmina にかかります。
minimō は「最小の」を意味する第1・第2変化形容詞 minimus,-a,-um の男性・単数・奪格で sonō にかかります。
sonō は「音」を意味する第2変化名詞(男性)sonus,-ī m. の単数・奪格です。
minimō sonō で副詞句を作り、lābunturにかかります。「最小の音で」と訳せます。
lābuntur は「流れる」を意味する形式受動態動詞 lābor,-bī の直説法・現在、3人称複数です。
「めいめいきわめて深い川は最小の音で流れる」と訳せます。
「深い川は音もなく流れる」という意味です。

出典と文献案内

ラテン語名句小辞典』(野津寛、研究社)によれば、「1世紀の歴史家クルティウス・ルフス『アレクサンドロス大王伝』第7巻から採られた言葉」とのことです。

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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