ラテン語入門のエッセイ– ラテン語入門のエッセイ –
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Serit arbores, quae alteri saeclo prosint. 木を植える:キケロー
語彙と文法 「セリト・アルボレース・クァエ・アルテリー・サエクロー・プローシント」と読みます。serit は「植える」を意味する第3変化動詞 serō,-ere の直説法・能動態・現在、3人称単数です。arborēs は「木、樹木」を意味する第3変化名詞 arbor,-boris... -
「そうだ、ラテン語をやろう!」
ベレ出版の noteに4つのエッセイを掲載していただきました。 2023年の幕開けです。今年こそラテン語をやろう、と思っている方の背中を押す文章であればと願います。 第1回 第2回 第3回 第4回 -
De nihilo nihil. 無から何も生まれない
De nihilo nihil. 無から何も生まれない ローマの詩人ルクレーティウスの言葉です。字句通り訳せば「無から無が」となり、「生じる」を意味する単語が省かれています。「無が生じる」とは「何も生じない」ということです。「火のない所に煙は立たない」と... -
Aurea mediocritas.
語彙と文法 「アウレア・メディオクリタース」と読みます。aureaは第1、第2変化形容詞aureus,-a,-um(黄金の)の女性・単数・主格です。mediocritāsにかかります。mediocritāsは、「中庸」を意味する第3変化名詞 mediocritās,-ātis f.の単数・主格です。「... -
Cogito ergo sum. われ思うゆえにわれあり
Cogito ergo sum. (コギトエルゴスム:われ思うゆえにわれあり)は、デカルトの残した言葉として知られます。 語彙と文法 Cōgitō ergō sum.は、母音の長短を意識すると、「コーギトー・エルゴー・スム」と読みます。cōgitōは「考える」を意味する第1変化... -
Merentem laudare justitia est. 巧言令色鮮し仁
セネカ 語彙と文法 「メレンテム・ラウダーレ・ユスティティア・エスト」と読みます。「<不定法>に値する」を意味する第2変化動詞 mereō,-ēre の現在分詞、男性・単数・対格が merentem です。laudāre は「ほめる」という意味の第1変化動詞 laudō,-āreの... -
De fumo ad flammam. 煙から炎へ
語彙と文法 「デー・フモー・アド・フラッマム」と読みます。前置詞dē は「起源」を表し、「<奪格>から」を意味します。fumō は「煙」を意味する第2変化名詞 fumus,-ī m.の単数・奪格です。dē fumō で「煙から」と訳せます。ad は空間的な移動先を表し、... -
ノーベル賞のメダルのラテン語
ノーベル賞のメダルには次のラテン語が刻まれています。 Inventas vitam juvat excoluisse per artes 「見出された(inventās)技術を(artēs)通じて(per)<人間の>生活を(vītam)高めたことが(excoluisse)喜びとなる(juvat)」。 これはウェルギ... -
Ignis aurum probat; miseria fortes viros. 火は黄金を試す
セネカ 語彙と文法 「イグニス・アウルム・プロバト。ミセリア・フォルテース・ウィロース」と発音します。ignis は「火」を意味する第3変化の男性名詞・単数・主格で、文の主語です。aurum は「黄金」を意味する第2変化の中性名詞・単数・対格です。proba...