Facere docet philosophia, non dicere.

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Seneca
セネカ

語彙と文法

「ファケレ・ドケト・ピロソピア・ノーン・ディーケレ」と読みます。
facereは第3B変化動詞faciō,-ere(行う)の不定法・能動態・現在です。
docetは第2変化動詞 doceō,-ēre(教える)の直説法・能動態・現在、3人称単数です。主語はphilosophiaです。
philosophiaは第1変化名詞 philosophia,-ae f.(哲学)の単数・主格です。
nōnは「~でない」を意味する副詞です。カンマ以下の後半に省略された動詞docetを否定します。
dīcereは dīcō,-ere(言う)の不定法・能動態・現在です。
後半は、dīcereの次に docet philosophiaを補って理解します。
「哲学は行動することを教える、哲学は語ることは教えない」と訳せます。
セネカの『倫理書簡集』に見られる表現です(Seneca, Epistulae Morales, 20.2)。

Seneca, Epistulae Morales, 20.2のリンク先でfacere docet で検索すると該当箇所が見つかります。

類似表現

「言葉より行動」という趣旨でいえば、Acta nōn verba.Facta nōn verba.Rēs nōn verba.といった言葉を思い出します。

文献案内

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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