「ファケレ・ドケト・ピロソピア・ノーン・ディーケレ」と読みます。
facereはfaciō,-ere(行う)の不定法・能動態・現在です。
docetは doceō,-ēre(教える)の直説法・能動態・現在、3人称単数です。主語はphilosophiaです。
philosophiaは philosophia,-ae f.(哲学)の単数・主格です。
nōnは「~でない」を意味する副詞です。カンマ以下の後半に省略された動詞docetを否定します。
dīcereは dīcō,-ere(言う)の不定法・能動態・現在です。
後半は、dīcereの次に docet philosophiaを補って理解します。
「哲学は行動することを教える、哲学は語ることは教えない」と訳せます。
セネカの『倫理書簡集』に見られる表現です(Seneca, Epistulae Morales, 20, 2)。
<追記>
「言葉より行動」という趣旨でいえば、Acta nōn verba.、Facta nōn verba.、Rēs nōn verba.といった言葉を思い出します。