Quod si curam fugimus, virtus fugienda est.

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「クォド・シー・クーラム・フギムス・ウィルトゥース・フギエンダ・エスト」と読みます。
Quod si は接続詞で「しかしもし」という意味です。
curam は「不安、心労」を意味する第一変化名詞 cura の単数・対格です。
fugimus は「逃げる」を意味する第四変化動詞 fugio の直説法・現在・能動相、一人称・複数の形です。
virtus は「美徳、勇気」を意味する第三変化名詞です。
fugienda は動形容詞で virtus と同格です(女性・単数・主格)。
fugienda est で「virtus は逃げられねばならない」(=virtus から逃げなければならない)となります。
「しかしもし我々が心労から逃れるならば、美徳からも逃げなければならない。」。
エピクーロス派は、cura から逃れて「心の平静」(securitas)を実現しようと考えましたが、amicitia に cura はつきものです。上の表現はキケローの『友情について』(De Amicitia)に見られます。エピクーロス哲学を批判する文脈で出てくる言葉です。

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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